よく患者さんで病院や整骨院などに行くと「腹筋や背筋をしてください」って言われた方も多いのではと思います。それでは、腹筋運動をして腰痛が治った方はどれくらおられるのでしょうか。
ほとんどの方が腹筋と背筋をしても腰痛は改善していません。むしろ悪化している方も多いです。
腹筋や背筋が弱くて腰痛になるのであれば、スポーツ選手は腰痛にならないのでしょうか。実際は腹筋の割れているスポーツ選手でも、腰痛で悩まされています。そして、あまり腹筋のないお年寄りでも腰痛のない方はたくさんおられます。
腹筋運動は、ほとんどが「大腰筋」と「腹直筋」のトレーニングです。
大腰筋は、直立姿勢の時、骨盤を前傾に保つ役割をしています。分かりやすく言うと「猫背気味にならないようにする」ということです。大腰筋は重要な役割として、骨盤を正常な位置にキープさせたり、背骨のS字カーブを作っているのです。
この大腰筋が固くなり背骨の動きが悪くなり、ぎっくり腰や腰痛になっている方が多くおられます。
腰痛の方は大腰筋を鍛えるのではなく、柔らかくして動きやすくしてあげるのが重要です。