女性と高齢者に多く見られる変形性膝関節症のお話です。主な症状は膝の痛みや、水がたまったりします。また立ち上がりや歩き出しなど動作の開始時に痛みが出やすく、正座や階段の昇降時の痛みなどがあります。ひどくなると安静時にも痛くなり、普通に歩いたり、座ったり、しゃがんだりするのも困難になります。
原因は?
原因は、関節のクッションである軟骨が、加齢や筋肉量の低下などによりすり減って、痛みが生じる病気です。軟骨がすり減った分、膝関節の骨と骨のすき間が狭くなって骨が変形したりします。加齢によるものでは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、使い過ぎによりすり減り、関節が変形し痛みが出ると言われています。
しかし、このような原因が本当に膝痛の原因なのでしょうか? 痛みの強さと関節の変形程度が必ずしも比例するわけではなく、痛みのない膝関節を調査した研究でも、膝関節の変形や半月板の損傷が見られ、痛みの原因が関節の変形や半月板の損傷ではないのではないかと言われています。高齢者などで、猫背やO脚がひどくても、痛みがそんなにひどくない方もおられます。
それ自体が痛みや辛さの原因ではなく、全身のバランスや身体の使い方の影響で症状を感じていることがほとんどです。正しい姿勢や歩き方を指導しただけで階段や歩行時の痛みが改善されることもあります。
つまり、膝関節に負担の掛かる身体の使い方、歩き方をしているために変形性膝関節症になったと考えられます。また膝を庇って生活していると身体のバランスが崩れ腰痛や肩こりを発症することもあります。
ではなぜ治りにくいのか? それは癖が直りにくいからだと思っています。何十年も痛みを抱えている方がたくさんおられます。例えば猫背や反り腰、ガニ股とか、症状の要因と思われる姿勢や動作はなかなか変わらないものです。
つまり、人の体は自己治癒力がありますが、姿勢や動作の修正は難しいのです。 これには過去にしたケガが治っていても、その際にしていた動作パターンを繰り返しているケースや、スポーツや日常生活の影響が大きく影響を与えているケースもあります。
対策は?
膝関節に負担の掛からないようにするには、膝関節だけでなく股関節や骨盤、足関節のバランスが大切です。そのためには、身体の使い方の練習や、トレーニングが必要になってきます。
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